リヴゴーシュ/リヴドロワ(パリの左岸/右岸)
パリの文化・ファッションに関連する用語。
"イヴサンローラン・リヴゴーシュ"というブランド名に登場する単語として有名。
rive gauche/rive droiteの意味/特徴
フランスの首都・パリは、円形の形をしていて
東京23区より3つ少ない20区に分かれている。
(円の左右にブローニュの森とヴァンセンヌの森がある)
パリ20区の図
「時計回り」で巻貝のように20区が配置されているのが特徴、
その中央部をほぼ左右に流れているのがセーヌ川。
そして、
- rive gauche(リヴ・ゴージュ)=左岸
- rive droite(リヴ・ドロワ)=右岸
を意味し、パリにおいては
- リヴゴーシュ=セーヌ川の左岸地域(正確には南側と言える)
- リヴドロワ=セーヌ川の右側地域(正確には北側と言える)
を意味する。
パリにおける左岸/右岸の違い
左岸 (rive gauche ) |
右岸 (rive droite) |
|
該当区 | 5・6・7 13・14・15区 (計6区) |
1・2・3・4 8・9・10・11・12 16・17・18・19・20区 (計14区) |
観光地 |
少ない | 多い |
関連文化 (関連ワード) |
芸術 学問(教育) |
観光 経済 金融 商業 政治 芸術 |
大まかな 全体雰囲気 |
ある程度 落ち着きがある |
華やか (特に中心部) |
主な観光地 |
エッフェル塔(6区) | 凱旋門 シャンゼリゼ通り コンコルド広場 ルーヴル美術館 オペラ・ガルニエ シャネル本店 グラン・パレ ノートルダム大聖堂 PSGホームスタジアム |
治安 |
良いと言われる | 悪いと言われる |
関連する服飾文化 |
プレタポルテ (高級既製服/幅広い人々が買える) |
オートクチュール (高級注文服/一部の富裕層向け) |
上記のように、おおまかながら色々な違いがあり
イヴサンローラン・リヴゴーシュ
1960年代当時の右岸(リヴ・ドロワ)は、
富裕層で賑わう高級なイメージのエリア。
あの有名なシャネル本店も右岸・1区のカンボン通りに位置する。
それに対して1960年代初頭にパートナーのピエール・ベルジェと共に
"イヴサンローラン"というオートクチュールブランドを設立したサンローラン氏は、
幅広い人々に開かれたプレタポルテのニーズが高まる中、
1966年に富裕層だけでなく幅広い人々を対象にしたプレタポルテ(既製服)ラインを
立ち上げるにあたり、ライン名に高級なイメージの
右岸(リヴ・ドロワ)
とは異なる文化をもつ
左岸(リヴ・ゴーシュ)
という名称を入れた。
そんな大衆向けのリヴゴーシュというラインは、
1970年代にKENZOなどと共に、パリコレにおいてプレタポルテの代表的なブランドへと成長した。
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