スウォッチ・グループ(Swatch Group)

 
参考文献
スウォッチ・グループ公式サイト
SEIKO公式サイト内の社史
 
 

スウォッチ・グループの概要

 
■発祥
1983年(SMHとして)
 
 
■グループの誕生(現在の名称になった年)
1998年
 
 
■ファウンダー(創設者)
ニコラス・G・ハイエック
(1928-2010/レバノン出身)
 
 
リシュモングループと並ぶ、世界的な腕時計/宝飾系コングロマリット。
 
 
腕時計世界においてダントツで世界最高ランクに位置する
中央ヨーロッパのスイスを拠点とするグループ。
 
多数のブランドを傘下に収める企業
(たとえばファーストリテイリングのように)
として扱われる場合もあれば、
LVMHやリシュモン、KERINGのようなコングロマリット(企業集団)として扱われる事もあり。
 
 
リシュモングループ以上に腕時計分野に特化しているのが特徴。
(リシュモンはカルティエという宝飾系メーカーが中心)
 
 

スウォッチ・グループの複雑な歴史を解説

 
 
日本のメーカー・SEIKOが1969年末に完成させたクオーツ式腕時計は、
簡単に大量生産できる事もあり、
1970年代に衣料の世界においてオートクチュールに替わって
プレタポルテが一気に台頭したように1970年後半に市場が急成長。
一方、高価で製造に手間暇がかかるスイスの機械式腕時計業界は、
わずか数年のうちに危機にさらされていた。
 
そんな中、レバノン出身の男性でスイスに移住したのち
もともとはコンサルタントをしていた
Nicolas G. Hayek(ニコラス・G・ハイエック)というカリスマビジネスマンは、
スイス時計業界からのオファーを受けて再建のため尽力する中、

  • OMEGAやTISSOTを中心とする「SSIH」
  • LONGINESやRADOを中心とする「ASUAG」

 
この2つのグループを合併させ、
「SMH」という新グループを1983年に誕生させる。
 
そして、同年にSwatchという

  • クオーツ製
  • プラスチック素材を使用
  • ポップでカラフルでファッション性が高い

という特徴をもった安価な腕時計ブランドを創設する。
 
 
彼は「セカンド・ウォッチ」という概念を掲げたが、
安さやデザインの良さを武器に、世界中の人々が飛びついて、
スウォッチというスイスの新星はたちまち世界的なブランドへと成長。
 
スウォッチの登場により、世界中で腕時計を多数もつのが当たり前になったほか、腕時計というものをファッションアイテムに進化させる。
 
SEIKO公式サイトの歴史情報によると、
Swatchブランドは1980年代に旧成長して
1992年には累計1億個(本)の売上を達成。
翌1993年には1年で3000万個(本)の売上をあげるほどに。
 
その後、1995年には世界で最も歴史が古いとも言われる
高級腕時計ブランドの「ブランパン」を買収
 
1998年には「SMH」から「スウォッチ・グループ」へとグループ名を改称
 
その後も18世紀に創業したブレゲなどの世界的な高級腕時計ブランドを買収し、
様々な価格帯のブランドが揃う、世界的な腕時計系コングロマリットへと成長。
 
なお今日、Swatch(単体)は世界最大級の腕時計ブランドにまで成長している。
 
 
 

スウォッチ・グループの傘下ブランド一覧

 
4つのグレードに分類されており、あらゆる景気動向にも対応できる状況。
(1社でオートクチュールブランドから低価格カジュアルブランドまで揃えるアルマーニなどと構成が近い)
 
 

Prestige&Luxury Range

OMEGA・・・・・・ロレックスと並ぶ、世界でも最も有名な高級ブランド

Breguet・・・・・1775年創業

BLANCPAIN・・・・・・・1735年創業の世界最古と言われるメーカー

GLASHÜTTE ORIGINAL

JAQUET DROZ

High Range

LONGINES・・・・・・スポーツとのゆかりが深いブランド

RADO

Middle Range

TISSOT

MIDO

HAMILTON

Calvin Klein watches + jewelry

Basic Range

Swatch

 
2020年時点