ファストファッション(Fast Fashion)
ファストファッションの意味/特徴
ファッションの世界には「トレンド/流行」というものがあり、
そのトレンドはものすごい勢いで変化していく。
そして、うまく最新のトレンドを取り入れる事が出来た場合は、大ヒット商品を生みだせるという状況がある。
シーズンの直前まで最新のトレンドを見極める活動を行い、
顧客の要望を素早く(=Fast)商品のデザインに取り入れ、
素早く生産して小売りするスタイルがファストファッションの概念。
また、様々な工夫により基本的に安値で商品を市販している点が特徴と言える。
「S.P.A(自社企画/生産/小売り方式)」という語句との関連が深い。
なお、ユニクロを展開する日本の「ファーストリテイリング」は
"素早く顧客のニーズを取り入れて商品化する"
という事をコンセプトにしている会社で、
「ファースト」はFirstではなくFastを日本語表記したもの。
姉妹ブランドのGUに関してはトレンド重視の姿勢で、
日本のファストファッションブランドの代表格。
ファストファッションの問題点
ファッション小売りの世界では、
流行が廃りはじめたらあっという間に売れ残り/廃棄リスクが出てくる。
そんな中、アウトレット業態でも売りさばく事ができず、
大量生産する世界的なファストファッションブランドが
売れ残り商品を大量廃棄して地球環境を汚染している事が
2020年代に入って大問題となっている。
また大半のファストファッションブランドは
世界中の賃金の安い国に工場を建てて働いてもらうという事をしているのが
低賃金で働かせている事が「貧困国の労働者からの搾取」などと問題視されるようになってきている。
そんな中、世界的な低価格系ファストファッションブランドに対しては
- 大量廃棄問題
- 労働者の人権問題
に関して誠意ある対応が急速に求められるようになってきた。
主なファストファッションブランド
海外
- ZARA(スペイン)・・・・・企画から約2週間というスピードで最新トレンド商品が世界各地の店舗に並ぶ
- H&M(スウェーデン)・・・・・こちらはパリコレ/ミラコレの最新シーズン商品に似た商品を安く販売する事が得意
- Forever21(アメリカ)・・・・・しまむら同様に提携メーカーからの買い付け方式(非SPA)でセレクトショップ的な反面を持つ
- TOPSHOP/TOPMAN(イギリス)
国内
- GU
- Honeys
- しまむら・・・・・SPAではなく外部提携メーカーからの買い付け方式で、商品は自社生産商品ではない
- JUN Red
ファーストリテイリングの「ユニクロ」に関しては
機能性を追求した無装飾系の低価格カジュアルブランドで、
デザイン的にはトレンドを一切追いかけないため、細かく言うとファストファッションブランドにはあたらない。
同様に似たコンセプトのGAP(アメリカ)も一般的にはファストファッション扱いされない傾向。
関連語句
S.P.A
一般的な用語(雑誌/トレンドetc)
ハイファッション系
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